認知的不協和理論:ポケット心理学

今回のテーマ:「認知的不協和理論」

何ヶ月もコツコツ貯金してやっと買い揃えた英会話の教材が、

実は大した内容ではなく、

購入金額の価値がない事があります。

この時、「この教材のために私はコツコツ貯金し た」という事実と

「買った教材が実はそこまで大した内容ではない」という事実

のはざまで、心理的な矛盾がおきます。

この時、本人の心のなかでは

「これだけ努力して買ったのだから、面白くないはずがない」

と無理矢理、その英語教材を良いものと思い込もうとします。

このように、自分の努力のワリにかんばしくない結果だった時、

その結果を自分の納得するよう、

マイナスのものをプラスに思い込む心理を

社会心理学者のレオン・フェスティンガーは「認知的不協和」

と名づけました。

フェスティンガーには、認知的不協和理論を研究した、

予言がはずれるとき―この世の破滅を予知した現代のある集団を解明する

という名作があります。

宗教団体の教祖の「宇宙人が来る」という予言がはずれたら、本来ならば、

教祖への信仰はなくなってもよいはずなのに、

逆に予言がはずれる事で、その信仰はますます深くなっていき、

考えるとちょっと怖い人間の心理についてかなり深く突っ込まれています。

人間は、矛盾する事、つまり「認知的不協和」の状態になる事を、

無意識のうちに極端に嫌がります。

ですから、なんでもよいから、とにかく、「自分の中で納得する」という事を、

とても重んじる生き物のような気がします。

そういう人間の心理を悪用すると、結構怖い事もできてしまうのは、

なんとも末恐ろしい話ではありますね。

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