ポケット心理学 〜明日使える心理学豆知識〜

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惜 し い ! と 思 う 心 理
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あなたは次の文章を読んで、どちらが惜しかったと思いますか?


「太郎君と花子さんは同じバスに乗り、空港へと向かいます。

2人は同じ時刻に出発する、別々の飛行機に搭乗予定でした。

しかしバスは渋滞のため搭乗時刻より30分遅れで空港に着きます。

そして、太郎さんの飛行機は予定通り出発してしまいました。

一方花子さんの飛行機は出発が遅れ、花子さんが着く5分前に離陸し

たと伝えられました。」


ほとんどの方は、「花子さんの方が惜しい!」と思ったはずです。
【カーネマン,トゥバルスキ 1982参考】

このように思うのは、花子さんの状況の方が「もしかしたら、あの

信号で時間待ちさえしなかったら、ギリギリ間に合ったかもしれな

い」などと、事実とは違う「反実仮想」をイメージしやすいからで

す。

この場合の反実仮想は、「飛行機に間に合う」というプラスのイメ

ージになります。

実際には太郎君も花子さんも、「飛行機に乗り遅れた」という状況

は全く一緒であっても、反実仮想のイメージのプラスの度合いが大

きくなればなるほど、「惜しい!」と思う心理がはたらくのです。

※競馬で100円しか買っていなかった馬券が当たった時も、「1000円賭けて
いれば、10倍だったのに」と悔しがるのもこの心理と同じといえます。


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