|
被験者の学生に「選挙年齢の引き下げ案」に賛成か反対かの
アンケートをとります。
ちなみに、実験者はあらかじめ、
この案への賛成・反対どちらの立場のレポートも作成していました。
そして、被験者は自分と反対意見のレポートをテープに吹き込むように
依頼され、報酬を与えられました。
その結果、報酬額が1ドルの場合よりも5ドルの場合の方が、
反対意見に同調する人の割合が増加しました。
【キースラー 1966】
この事から、自分とは反対の意見であっても、
実際に反対意見に加担するような行動をとるだけで、
今までの自分の立場が逆転する事があり、
更にこの傾向は、報酬の量が増えるなどの圧力が増すにつれて、
よりいっそう強くなるという事が考えられます。
家族に内緒でTVショッピングの怪しげな商品を買うとき、
そのまま内緒にし続けると、
「ちょっといい買い物だったかな」なんて思いますが、
家族に打ち明けて大ブーイングを受けた時には
「こんな下らない商品買わなければ良かった」
と思ってしまう心理もこの実験と同じだと言えます。
●今日のポイント
・人は強力な反対に対して、自分の信念を貫く事が難しい
・自分の意見に確信を持ちたいなら、反対の意見との接触を避ける
※この心理を悪用しているのがカルト集団。常識で考えれば絶対に間違って
いるような事でも、外部との接触を遮断することで、自分達の信仰が正し
いと信じ込ませているのです。
|
|