|
規則を守らず、周囲との調和がとれず、言いたいことをズバズバ
言うが、たまに筋が通ったり鋭い事を指摘する、一見するとワガ
ママな変わり者のような人はいますか?
こういったタイプの人間を、ユングは「トリックスター」と呼ん
でいます。
トリックスターは、既存の常識や価値観を破壊・混乱させる事が
得意で、普通は皆から煙たがれる存在になることが多いものです。
しかし、社会・経済が停滞する時に、このトリックスターの力を
プラスに使うことで、悪弊からの脱却・新しい価値観の創造への
強力な橋渡しとなるのです。
歴史上の人物で、このトリックスターの役目を果たしたのが、
織田信長。
当時、反抗する事すらタブーとされていた延暦寺を焼き討ちにし、
誰もが商売のできる楽市・楽座を創設しました。
今まで、誰もが当たり前だと思っていた常識に、真っ向から反対
し、日本の経済の繁栄に貢献したわけです。
ちなみに、現代の政治家でトリックスターといえば、石原慎太郎
都知事がいますね。
公で失言・暴言を数多く繰り返していますが、いまだ人気が高い
のはやはり、硬直・停滞した世の中を破壊し、新しい何かを創造
してくれるような期待があるからでしょう。
ところで、トリックスターはユングによると、子供のような無邪
気さを持っているそうです。
つまり、それは一度暴走すると手がつけられない状態まで、突っ
走ってしまうという危険性もはらんでいます。
それだけに、トリックスターの性質を持った人物に全てを託すの
は、とてもハラハラする事ではありますが、今の状況を大きく変
化させたいのならば、どんどん活用してみるチャレンジ精神も必
要なのです。
※ちなみに、ジュリア・ロバーツ演じる「エリン・ブロコビッチ」という映画の
主人公も、トリックスターでした。バツ2で子供3人、そして無職。そこから、
弁護士事務所に入って史上最高の和解金を勝ち取った彼女の生き様。カッコいいです!
こちらです
|
|