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人間は鏡に移っている姿が自分の姿だという事は、何も考えず
とも分かります。
では、人間以外の動物はどうなのか?
ということで、今日は軽めの実験を紹介します。
●生まれてから一度も鏡を見たことのないチンパンジー(オス・
メス2匹ずつ)を1匹ずつオリに入れて、オリの外に等身大の鏡
を置きました。
期間は合計10日間行われました。
その結果、チンパンジーは最初の3日間は鏡に映った姿を、自分
だと認識できず威嚇したり、攻撃しようとしていまいたが、
3日間を過ぎるとそのような行動は急激に減少し、鏡を見て毛づく
ろいをはじめたり、歯につまったカスを鏡を利用して取るなど、
明らかに鏡の中の姿が自分のものだと認識している事がわかるよ
うな行動をとりだしました。
チンパンジーがこのように鏡の中の姿を自分と考えたのは、自分
に対しての自己イメージが形づくられたためと考えられます。
ところで、鏡の自分を「自分」だと認識できたのは、「自分と同
じような姿をした者が他にもいる」という事を分かっているとい
う前提が重要であり、自己認識には社会的な他者との関わりが必
要であると考えられます。
※ちなみに、オランウータンも鏡の姿を自分だと分かりますが、サルがゴリラ
ではそれができない事も明らかになっています。
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